舞台が現代日本から離れれば離れるほど小説作品に使う言葉や表現の選び方って難しくなるよね、という話を先日友人としておりました。
例えば現代でも欧米圏ならば、日本の宗教・文化由来のあまりにもジャパニーズな雰囲気の表現を登場人物が言ったらおかしいですよね。「仏の顔も三度」だとか「鬼の居ぬ間に洗濯」だとか……ん、人食い鬼という意味なら向こうではオーガー?
舞台が日本の時代物なら、当然現代語は使えないと。当たり前なんですけど、最近使われるようになったカタカナ語が非常に分かりやすいでしょうか。
ハイファンタジーなら、現代語も地球の宗教由来語(神話含む)もNGですね。
要するに、世界設定と矛盾する表現は使ったらおかしかったりお話の雰囲気をぶち壊しにしてしまいます。それとは別にシーンごとの雰囲気に合わない表現もダメですよね。暗ーいムードのシーンなのに、特別な効果や意図なしに「はつらつと」「活発に」「朗らかに」など明るく元気の良いイメージの言葉を使ったらちぐはぐになってしまいます。
こんなことをここに書くのは、私自身が言葉選びで失敗してきてるからです。特に世界観に合った言葉の選び方がまだまだ甘いです。
使われている言葉で雰囲気をぶち壊される事は、読者が物語の世界から覚めて萎える原因になります。
と言うわけで、校閲のチェック項目をEvernoteに作成し、上記の点を2番目に入れておきました……(1番目は「誤字脱字」)。
「面白い」小説を書こうとする事も大切ですけど、品質向上のためには「読者が萎えない」作品を作ろうとする事も大切かと思います。
うーん、今回の記事は私にとって痛い内容ですが、戒めの覚え書きとして。
話は変わって、Facebookの方に「四次元に住む男」がこんな話だったら今より書くのが難しかったねという妄想を書いたので、こちらにも載せておきます。いや、ただのテキトーな妄想ですよ?!書きませんよ?!
【ウルクに住む男】
前26世紀、シュメール文明期のメソポタミア。
都市国家ウルクの貴族であるネ・ロン・クーはある日エンキ神の神殿で祈りを捧げていたところ、100年後のウルクに移動してしまう。そこで偶然、近隣の都市国家ラガシュの軍勢が迫ろうとしているのを知ったネ・ロン・クーは、戦争を回避しようと奔走する!
平沢沙里の放つ、渾身の古代史ロマン小説!
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